カプセルには、大きいサイズのB型とB型の半分サイズのD型とがあり、温室スペースの条件などにより適宜選定することが可能です。
また、カプセルに充填される蓄熱材には下表に示すように相変化温度によるいくつかのタイプがあります。エネバンクは厳密な機械装置ではなくおおらかな太陽熱利用システムですので、エネバンクの温度タイプの選定はそれほど厳密でなくてもかまいませんが、一般的には温室ヒーターの加温のため設定温度より3~7℃高めの温度タイプを選定していただくことで十分です。
一般的にエネバンクは設置数量を増やせば増やすほど蓄熱量が増加し、省エネルギー効果は高まります。しかし温室内のスペース条件や経済性も考慮する必要があり、また、栽培温度や温室形式により設置枚数を検討する必要がありますが、経験上概ね温室の床面積当たり1.5~3枚/m2を設置することを推奨しております。
多様な用途に適合すべく、多種の相変化温度レベルの潜熱蓄熱材と各種形状のカプセルのエネバンクを製品化しております。本表以外にもご希望に応じて、相変化温度が-20℃~+90℃程度の範囲でのエネバンクおよび特殊サイズのカプセル形状を製造いたします。なお、エネバンクの耐久性に関しては、17年間の耐用年数実績を有しております。
種 類 | 相変化 温度 |
蓄熱可能量(kJ) | |||
---|---|---|---|---|---|
Bタイプ | Dタイプ | Lタイプ | Sタイプ | ||
EB48 | 48℃ | 526 | 263 | 52.2 | 29.1 |
EB27 | 27℃ | 438 | 219 | 43.5 | 24.3 |
EB25 | 25℃ | 438 | 219 | 43.5 | 24.3 |
EB23 | 23℃ | 442 | 221 | 43.9 | 24.5 |
EB20 | 20℃ | 412 | 206 | 40.9 | 22.8 |
EB18 | 18℃ | 406 | 203 | 40.3 | 22.5 |
EB15 | 15℃ | 398 | 199 | 39.5 | 22.0 |
EB7 | 7℃ | 236 | 118 | 23.4 | 13.1 |
EB0 | 0℃ | 480 | 240 | 47.6 | 26.6 |
EBM4 | -4℃ | 470 | 235 | 46.6 | 26.0 |
EBM16 | -16℃ | 544 | 272 | 54 | 30.1 |
寸 法 (mm) |
巾 | 315 | 145 | 130 | 130 |
奥行 | 280 | 280 | 270 | 170 | |
厚さ | 27 | 27 | 9 | 9 | |
総重量(kg)* | 1.7~2.7 | 0.9~1.4 | 0.22~0.32 | 0.13~0.19 | |
* 総重量=蓄熱材重量+カプセル重量(蓄熱材の種類により重量が異なります。) | |||||
カプセル形状 | 各タイプのカプセルは、熱交換特性をよくするための凹凸状表面を有する薄板形状で、積層化および多様な取付・設置方法に対応できるよう、貫通孔および貫通可能孔を設けています。 | ||||
エネバンクは、カプセルに設けられた貫通孔を利用して容易に集合・積層化が可能で、必要蓄熱量、蓄熱体周囲の気流(または水流)方向およびスペース条件などに応じてさまざまな形にブロック化することができます。